「人をつなぐ街を創るー世田谷区の実践事例ー」から学ぶ
7月30日、住民主催のまちづくり勉強会に参加させて頂きました。
先日、長年地域を二分してきた二番町の地区計画変更(日テレの土地)について、都市計画決定がなされました。
しかし、都市計画審議会では、異例の附帯決議がつけられ、地域の融和に向けて関係者が良く話し合うことが要請されました。
そこで、地区計画の変更に慎重だった住民の皆さんは、どのように前向きな話し合いの場を作るか、世田谷区から学びたいとなったそうです。
講師の小柴直樹さんは、元世田谷区の施設営繕担当部長です。
下北沢や明大前など、正に地域が二分するような難しいまちづくり案件において、対話による合意形成を辛抱強く進めてきた実践者です。
2023年に世田谷区を退職されてからは、一般財団法人世田谷トラストまちづくり常務理事になられ、一級建築士でもあります。
以前、下北のまちづくりに関するシンポジウムを傍聴してから、とても気になっていた方でした。
ポイントのみ記載します。
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・都市計画決定した後でも話すことに意味が
・どちらか一方ではなく両者集まって話すことが大事
・誰でも参加できる場をいかに作るか
・中立となる学者の先生などがいた方が良い
・住民は区や事業者を糾弾しないこと
・対話するためにはお互いに相手を思いやること
・正義は複数あることを理解すること
・行政は模型やVRなど使ってきちんと説明すること
・1人でも反対する人がいたらとことん付き合うこと
・とにかくプロセスが大事
といったお話でした。
私にとっても、おそらく住民の皆さん、職員の皆さんにとっても耳の痛いご指摘もありました。
参加者の方は、だからこそ、現実的なお話だったと感想を教えてくれました。
つい、「どうして正しいことをわかってくれないのか」と怒りたくなってしまう事があります。
けれども大事なことは、正しいかどうかではなく(そもそも正義はひとつではない!)、お互いの共通目標である"良い街をどう作るか"ということに焦点をあてていくことだと、再認識しました。
本当に難しいです。。。精進します。
※ 著書『人をつなぐ〈街を創る〉』(花伝社)
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