『茶色の朝』というフランスの本を教えてもらいました。(ネタバレあり)
ある日、突然「茶色のペット以外は飼ってはいけない」という法律ができます。
主人公は、抵抗感を持ちつつ、黙って従います。飼っていた猫を処分するのです。
周りの人も従います。
最初はそういうことから始まります。
その後、何気なく暮らしているうちに、抵抗感、違和感が薄れていきます。
そのうちに段々と法律が変わり、政府に反対する新聞社が潰され、
最後は「一度でも茶色いペットを飼った人は逮捕」という法律に。
同じような空気を、今の千代田区(日本?)に感じます。
神田警察通りの街路樹伐採の問題で、
千代田区が住民10名(うち2名は私を含む区議)に対して、工事区間への立入禁止仮処分命令の申し立てを行いました。
住民側は記者会見にて、
「区が政策に反対する住民を生活道路から排除しようとしている。」
「極めて異例で異常な申し立てだ」
と抗議しました。
この区間には、警察署もあります。何かあっても駆け込むこともできなくなります。
権力による言論弾圧とも言えるようなやり方に、とても不安になります。
こういったやり方が一度でも認められると、他の問題でも繰り返されることになります。
明日は我が身です。
まちづくりで大きな問題が起こった世田谷区では、区長自らが対話の場をつくり、関係者と200回以上の話し合いの場を作りました。
今では、反対していた人達もまちづくりの主体となって、貢献してくれているそうです。
強硬な方法で断行するのではなく、対話の場を設定し、両者の歩み寄りが必要と思います。
皆さんの関心が、現状を変える大きな力になります。
東京新聞 20231201
朝日新聞 20231201
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