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執筆者の写真香織 浜森

第三回区議会定例会_代表質問①20230921

更新日:3月23日

令和5年第三回定例会にあたり、ちよだの声の代表質問をさせて頂きます。

人口減少×AI進展×複雑化する現代に必要な対応について、大きく三点質問いたします。



まず最初に、現代の特徴についてですが、こちらは国土交通省が出している日本の人口推移の図です。2004年をピークに人口が減少しており、

それまで、毎年約70万人増えていたのが、毎年80万人減っています。



これは、国内市場で十分に利益を上げられていた企業が、同じやり方ではビジネスを継続できなくなっていることを意味し、2004年までと、それ以降の時代では、求められることが大きく変わっています。



そこに、AIなどの技術の進展や、グローバルで対応しなくてはならない地球環境の変化、パンデミックなどが起こり、複雑で不確実性が高まっている時代、答えがない時代と言えます。




こちらをご覧ください。答えがある時代と、答えがない時代とで、求められることについて、人材・チームの観点から簡単に比較をしてみました。



一例ではありますが、以前は、問題がたくさんあったものの、答えがあり、解決できるものでした。今は、AIなどの技術進展もあり、単に早く解決することに対しての意味が小さくなりました。



むしろ、答えの無い複雑な問題にどのように向き合っていくのか、そして、問題そのものが何なのかを発見していくことの重要性が増しています。



一点目の質問は、これからのチームに求められる「多様な価値観」に関するものになります。複雑な問題に対応していくのに必要なことの一つに、多様な価値観・多様性があります。

最近は、多様性を認めるという意味の「ダイバーシティ」だけでは十分ではなく、そのダイバーシティがいかに発揮されるかという「インクルージョン」まで求められています。




こちらは、『多様性の科学』という本から抜粋・加工したものですが、灰色の四角が問題を表します。円は人が解決できる範囲です。



個人がどんなに優秀であっても、ひとりで全ての問題をカバーすることはできません。また、いくら優秀な人が集まっても、同じ価値観を持った人ばかりの画一的なチームでは、やはり全てをカバーすることはできないのです。



区は多様な住民ニーズ・問題に対応していくことから、区自体が多様性、ダイバーシティ&インクルージョンを求められますが、現状について確認したいと思います。大事なことは、「多様な価値観、認知の多様性」ではありますが、今回はわかりやすい一例として、職員の男女の割合を見てみたいと思います。



現在、在籍の職員数で見ると、男性618名、女性583名とほぼ同数です。しかし部署ごとに見ると、女性が多い部署と少ない部署とでばらつきがあります。




次に課長級以上の管理職における男女比を見てみます。こちらの表の通り、女性管理職の割合は、約19%となっています。





最後に、部署別の管理職の状況になります。管理職全体に占める女性の割合が10%に満たない部署があることがわかります。



恐らく、適材適所を考えての配置であろうと推察しますが、女性の能力開発という観点から見ると、一部の仕事に関する経験が少なくなる可能性がありますし、チーム力向上の観点からも、本当の意味のダイバーシティ&インクルージョンが実現できるよう、改善が必要と考えます。


ここで質問です。今後、更にダイバーシティ&インクルージョンを進めるためには、女性社員や女性管理職の配置について改善が必要と考えますが、いかがでしょうか。ダイバーシティ&インクルージョンに関する基本的な考え方を伺います。



また、ダイバーシティ&インクルージョンを進めるためには、性別、年齢、役職等に関係なく、「心理的安全性を高めること」も重要です。



こちらについては、第二回定例会の答弁にもありましたし、令和5年3月に策定された『千代田区人材育成基本方針』の中でも課題として挙げられています。

心理的安全性の高い組織とは、不安をもたずに、率直に意見を言うことができ、誤りを認め合えうことができる組織のことです。


一方で、職場風土に関する、令和3年度 職員アンケートの結果によると、

・職場内の信頼関係は良好で、協力関係はあるものの、

・業務を見直す姿勢や、他の職員の意見・提案を取り入れる姿勢は弱い とありました。



このように、職員自身が「他社の意見・提案を取り入れる姿勢が弱い」と感じているということは、心理的安全性も低い可能性があります。



人材育成基本方針には、心理的安全性を高めるための心がけとして、

・対話の機会を増やす。

・相手を尊重する。

・相談しやすい雰囲気をつくる。

といったことが記載されていますが、心がけだけではなく、具体的にどのような施策を実施しているのか、あるいは今後の検討状況などお聞かせください。こちらが二点目の質問です。



三点目は、協議会などの諮問機関についてです。現状、協議会のメンバーを見ると、同じぐらいの年齢層の男性ばかりなど、バックグラウンドが画一的になっていることがあります。協議会等のメンバーを選定するにあたって、どのような基準があるのでしょうか。また、多様性を確保するために、検討している改善策などがあればお答えください。

<答弁> 区長/はまもり議員の多様性に関する御質問にお答えいたします。


地方自治体の役割は、住民福祉の向上を図ることにあります。

この実現に向けては、お互いが理解し合う、「多様性と包摂」の気持ちを持つことが重要と

考えており、私は区長就任時から、その理念の下、区政運営を進めております。

このことは、区の組織運営においても同様であると認識しております。


一例として御質問のありました、ジェンダー平等に関しては、令和4年3月に策定した「第

6次ジェンダー平等推進計画」の中で区の基本理念や考え方を示し、指標や目標値を掲げ、

様々な施策を推進しております。


その指標の一つに、区の政策や意思決定過程において女性参画の拡大を図ることを掲げて

おりますが、多角的な視点や新たな価値観を取り込むことは、地域の問題解決や活性化の

推進につがなると認識しております。



一方、庁内に目を向けてみますと、現在、各職場には障害者や民間企業の経験者など多様

な知識や経験を持つ職員もおり、区役所全体が同質な組織から多様性のある組織に変化し

てきていると感じております。



全ての職員がそれぞれの個性を生かし切磋琢磨することによって、これまでの視点とは異

なる施策も生み出されていくものと考えています。今後も、多様な人材が活用できる組織運営を進めてまいります。

なお、詳細及びその他の事項につきましては、関係理事者から答弁いたします。

行政管理担当部長/はまもり議員の区の組織力向上に関する御質問に、区長答弁を補足し てお答えいたします。



まず、女性管理職の数及び配置についてでございます。 各部の女性管理職の配置割合を改善するには、女性管理職の数を増やしていくことが有効 と考えております。 しかし、女性はライフステージの変化により、責任の負担や長時間労働への不安などを強 く感じることから、管理職になることを希望しない者も少なくありません。



このため、区では、「千代田区特定事業主行動計画」の中で、「女性の活躍に向けた支援の 充実」を目標の一つに掲げ、職務経験の向上を目指したジョブローテーションの実施、キ ャリアデザイン研修の実施などの取組を進めております。 このような積み重ねもあり、管理職候補となり得る、係長級の女性職員の割合は38.4% と、5年前の30.2%と比較しますと増加傾向にあるとともに、近年、女性職員の管理 職選考の受験者数も増加傾向にあります。 今後もさらに様々な取組を進めてまいります。



次に、心理的安全性を高める取組についてでございます。 心理的安全性を確保するためには、まず、ハラスメントが職場内に存在しないことが必須 と考えております。 ハラスメント防止連絡会議を設置し、全庁的な理解を深めるほか、ハラスメント防止研修 等を行っております。 また、ハラスメント相談員を設置し、職員の相談に寄り添った丁寧な対応に努めておりま す。 さらに、管理職に働きやすい職場づくりをテーマにインタビューを行い、各職場における 工夫等を好事例として紹介する取組などもしてございます。 今後も様々な取組を通じ、職員の心理的安全性を高めてまいります。


文化スポーツ担当部長/はまもり議員の各種協議会委員の選定基準の御質問にお答えいた

します。



まず、協議会などの基準についてですが、「千代田区附属機関等の会議及び会議録の公開に

関する基準」の第5条(委員等の選任)ですが、そこに「委員等の男女の構成比率は、一

方が委員等の40%未満にならないように努めること」と規定し、審議会等への女性の登

用を積極的に促しています。



次に、多様性を確保するための改善策についてですが、令和4年3月に策定した「第6次

ジェンダー平等推進行動計画」では、「審議会等における女性の参画に向けたポジティブ・

アクションの推進」を掲げ、その一環として、審議会等における女性委員の登用の推薦依

頼文のひな形を作成し、その活用を全庁的に周知し、男女構成のバランスに考慮するよう

働きかけを行うなど、状況の改善に取り組んでいるところです。



また、各部に行ったヒアリング結果でも、所管の会議体において、当然にして多様な意見

を聞き、それを施策等へ反映する仕組みとなっております。

いずれにいたしましても、ジェンダー平等の視点から、性別以外にも多様な視点や価値観

からの意見と専門性を取り入れていく必要があると認識しており、引き続き、適切な人材

確保、多様性を尊重した委員の配置を目指してまいります。

<再質問>

まず、女性管理職のところにありますが、女性管理職の数を増やすということと、配置の ばらつきを改善するということは別の問題になります。 数を増やしていくことも大事ですけれども、同時に活躍の場を広げていただきたい、その 部署のばらつきを改善していただきたいということが趣旨ですので、再度御答弁お願いい たします。



それから、協議会の選定基準についてですね。 こちらはあるということで御答弁いただきましたが、改善されているという認識でいるの でしょうか。 今、私が見ていると、そういうふうに見えないところがあったので質問させていただいて おります。 ぜひ、協議会発足のときには、その基準がどうであって、どういったメンバーが選定され たのか、その場でぜひ公表していただきたい、ホームページにも載せていただきたいとい うふうにお願い申し上げます。

<再答弁> 行政管理担当部長/はまもり議員の、女性職員の配置についての御質問にお答えいたしま

す。



女性職員のみならず、職員の配置に関しましては、専門職の配置もございますので、各部

均等にというのは、なかなか難しいというところがございます。


とはいいつつ、やはり各部にそれぞれというところもあります。そちらに関しましては、主任ですとか、主事といった時代から、職務経験の向上を目指したジョブローテーションを実施していくということが重要と考えております。今後も様々な取組を通じて、女性の配置なども検討していきたいと思います。

文化スポーツ担当部長/はまもり議員の、協議会の女性の割合についての再質問にお答え

いたします。


基準はあるということで、我々もそれに向けて庁内で周知を図っているところですけれど

も、現状としては、3割程度ということで推移して、目標には届いていないという現状で

ございます。



ただ、各部にヒアリングしている中では、先ほどの御答弁でも申し上げましたけれども、

男女ということだけに関わらず、多様な方から多様な意見を聞いていると、それを施策に

生かしているということで我々も聞いておりますので、今後とも割合を増やすということ

は、手段にしか過ぎませんので、多様な意見を区政に生かすということで、そういった目

標に向かって進んでいきたいと思います。


以上










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