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  • 執筆者の写真香織 浜森

第四回区議会定例会_代表質問①20231129


令和5年第4回定例会にあたり、ちよだの声を代表して質問させていただきます。

質問は、区民の幸福に関連して大きく5点あります。

まず、区民の幸福を実現するための区政についてですが、全ての質問に関係しますので、

導入として幸福という概念について丁寧にお話しいたします。


幸福というと大きな概念でやや分かりにくいと思いますので、ここではWHOが定義した ウェルビーイングの定義を使いたいと思います。


ウェルビーイング、幸福とは「身体的・精神的・社会的に良好な状態にあること」です。



もう少し見ていきます。 2015年にノーベル経済学賞を受賞したプリンストン大学のアンガス・ディートン教授 が発表した、年収と幸福度に関する研究結果があります。


ご覧になったことがある方も多いかと思います。



グラフの横軸が年収、これはドルですけれども、縦軸が感情や状態のレベルになっています。 見ていただくと、幸福に影響があると言われているポジティブな感情、悲しみや不安が少 ない状態、ストレスが少ないといった状態は、ある一定の水準を超えると比例しないとい うものです。


つまり、年収と幸福感というものは、一定の水準を超えると比例しない、絶対的なものではないということです。


同様の話として、年収や社会的地位などの地位財と言われるものは、すぐに慣れてしまって幸福の状態が長続きしないと言われています。


一方で、健康、自由、愛情、自主性、やりがいといった非地位財は、幸福の状態が長続きするということです。


こちらは、国土交通省の長期的な人口推移のグラフに、日本の幸福学の第一人者、前野隆司教授の著書「幸せのメカニズム」の一部内容をまとめたものです。




日本の人口は2004年を機に大幅に減少しています。 100年単位で見ていただくと、2004年までは人口が毎年約70万人増え、経済成長 を目指す成長期でした。


2004年からの100年は、人口が毎年80万人減少する時代、成熟期と言えます。

幸福学の観点から見ると、成長期の時代は幸福になるために地位財、経済成長を強く追求 してきた時代ですが、地位財、経済成長のみを過度に追求するのは、20世紀型の発想ではないかと言っています。 今は、非地位財、幸福の実感を目指す時代なのではないかという指摘です。


では、幸福の実感とは、人間はどのような時に幸せを感じるのか。


先ほどと同じ前野教授らの研究によって、幸福感と深い相関関係がある4つの因子が判明 したということです。




1つ目が「やってみよう」因子、自己実現と成長の因子です。


夢や目標、やりがいを持って、本当になりたい自分を目指して成長していく時、人間は幸せを感じるといいます。


ただし、やらされ感の強い目標ではなく、わくわくする目標が必要で、組織の部品では なく、人類の一員として、本当にやりたいこと、やるべきだと自分自身が思えることをしていく、これが大事ということです。


2つ目は、「ありがとう」因子(つながりと感謝の因子)です。 多様な人とつながりを持ち、人を喜ばせたり、人に親切にしたり、感謝したりすることが 幸せをもたらすそうです。


根本には、「人を幸せにしようとすれば、自分も幸せになる」ということがあり、身近な人 から世界中の人に対して、感謝の気持ちが広く深い人ほど幸せを感じやすいということです。


3つ目は、「なんとかなる」因子(前向きと楽観の因子)です。 いつも前向きで、「自分のいいところも悪いところも受け入れる」「どんなことがあっても 何とかなるだろう」と感じる楽観的な人は、幸せになりやすいそうです。


そして、最後の4つ目は、「ありのままに」因子(独立と自分らしさの因子)。 人目を気にせず、自分らしく生きていける人は、そうでない人と比べて幸福感を覚えやすい傾向があるとのことです。


以上の4つの因子を満たすことで人は幸せになれるという研究結果です。 これまでご紹介したのは、個人の幸福に着目したものでした。




一方で、組織として区政の観点から参考になるのは、毎年、国際的な研究組織、持続可能 な開発ソリューションネットワーク、SDSNが発表しているWorld Happin ess Report、世界各国の幸福度調査です。


2023年の発表では、日本は137か国中47位でした。 このランキングの順位がよく注目されますが、今回、皆さんに見ていただきたいのは、その調査方法、調査項目です。


幸福度調査では、ギャラップ社の世界規模の世論調査、アンケートを基本としていますが、 加えて6つの観点で国を分析、調査しています。



つまり、幸福な国と言えるかどうかはこの6つの観点が大事であると言えます。


1人当たりGDP、健康寿命、困ったときに助けを求められる人がいるかどうかという社 会的支援、人生のあらゆる選択の自由度、他者への寛大さ、国が汚職などないか・信頼で きるかということです。


前段が長くなりましたが、質問に入ります。 こちらの資料は、先ほどまでの話を区政の観点からまとめ直したものです。




区の仕事は、区民の幸福度と非常に大きく関係していることが分かります。


区長及び区の職員の皆さんは、区民の幸福度を高めるために、身体的・精神的・社会的に良好な状態にするために仕事をしていると考えておりますが、いかがでしょうか。

区長のお考えを伺います。


経済的、健康面でのサポートも重要ですが、孤立しない社会的支援や区政に対する信頼感 の醸成も重要と考えております。


また、各種アンケート調査を実施する際や施策を検討する際は、区民の幸福度の観点を盛り込むこと、区民の幸福にひもづけて検討いただければと思いますが、いかがでしょうか。



昨夜、神田警察通りでイチョウの木が1本切られました。 毎晩朝方まで住民の皆さんが守っている中、また、行政訴訟の中でもありました。 さらに先日は、私を含めて、住民に対して区から工事区間への立入禁止仮処分命令の申し立ても出ていました。


こうした中、一体皆さんはどんなことを思って、木を切ることを決めたのでしょうか。 区政は一部の人のためだけではない。 全ての住民の幸せを目指すものです。 話し合いを受け入れずに木を切るとき、住民の皆さんの笑顔を想像できたでしょうか。


実際には、住民は悲しい思いと権力に対する怖い思いを抱いています。


どうか一部の人のためではなく、組織のためではなく、全ての住民の皆さんの笑顔が増えるように、それはとても難しいことですが、誰一人取り残さないようにするにはどうすればよいか、その(方法を)考えるということが力を入れるところではないでしょうか。


そして、大事なことは、職員の皆さん自身も心が温かくなるような取組を行っていただければと思います。



<答弁> 区長/はまもり議員のウェルビーイングの実現に関するご質問にお答えします。


地方公共団体の役割は、住民福祉の増進を図ることであり、まさに区民の幸福、ウェルビ ーイングを実現することが私どもの務めであると考えております。


しかしながら、ウェルビーイングは、区が一方的に提供するものではなく、区民とともに 実現していくものと認識しています。


区に必要な取組は、議員御指摘の経済面、健康面のサポートなどのほか、災害対策、生活 環境の改善や安全安心の確保、コミュニティーの活性化など、行政範囲全般にわたります。


ウェルビーイングの実現には、これらを総合的に推進していくことが必要であり、今後も 区民との信頼関係を大切にしながら区政を推進してまいります。 なお、詳細及び他の事項に関しましては、関係理事者から答弁いたします。



政策経営部長及び財産管理担当部長/はまもり議員の御質問のうち、初めに、ウェルビー イングの実現に関する御質問に、区長答弁を補足してお答えいたします。


現行の基本構想では、本区に関わる全ての人、一人一人が活躍できる社会を目指すことと しており、ウェルビーイングの実現に通ずる考え方を示しているところです。


こうした点に関する職員の理解を促進するとともに、区民と共有しながら、基本構想の実 現に取り組んでまいります。


一例として、幸福度の観点を盛り込んだアンケートの実施などについて、実施例等を情報 収集の上、有効性、結果分析の視点、区政への活用の可能性などについて調査研究してまいります。



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