どう選ぶ?都議会議員候補者 〜あなたの一票が、東京を変える〜
- 香織 浜森
- 1 日前
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更新日:14 分前
都議会議員選挙、期日前投票が始まっています。投開票日は日曜日。みなさんは、どのように投票する候補者を選びますか?
今回は、三つの視点から考えてみました。
① 「減税」「年金」…政党の立場から選ぶ?
一つ目は、減税、年金問題、憲法改正、食料安全保障など国政テーマ・論点について、政党の立場や政策から選ぶということです。
これが一番イメージしやすいかもしれません。
特に減税についてはどの候補者もよくうたっています。
東京都でできる減税は、固定資産税や住民税などで、確かに直接的なメリットがあります。
しかし、より大きな効果があるのは消費税減税など、国の政策によるものです。加えて、物価高に見合うよう賃金を上げることが必要です。
また、都議選を参議院議員選挙の単なる前哨戦と捉えるだけでは残念だと感じます。
どんな東京にしたいのか?東京都や区市町村の課題は何か?中長期で都民に還元できる重要なサービスは何か?
東京都には、国の政策にも影響を与えられるぐらいのポテンシャルがあります。
そういった観点から候補者の主張を聞いてみても良いかもしれません。
② 予算チェックできてる? 都議会の仕組みから考える
二点目は、都議会の状況から選ぶというものです。
東京都の予算規模は“国並み”です。この予算執行に対して、厳しくチェックできているのか、有効に活用できているのか、正に都議会に求められることです。
少し数字を見てみましょう。
◎一般会計:約9.2兆円(教育、福祉、道路など生活に直結)
◎全会計:約17.8兆円(水道・病院・下水道なども含む)
これは、スウェーデンやデンマークの国家予算に匹敵します。
● 予算、何に使われている?
今回の都議選で、本当に必要?とよく声が上がっているのは、次のようなものです。
・東京アプリ:約800億円(多くがプロモーション費)
→ 千代田区の2025年度一般会計(約754億円)と同規模。区民1人あたり109万円の予算と同じ大きさです。
・都庁のプロジェクションマッピング:約16.5億円(2年間)
・お台場の大型噴水:約26億円+維持費1.5〜2億円/年
確かに、観光やPRの意義もありますが、本当に今必要かどうかは疑問が残ります。
子ども達の教育や不登校支援、住宅政策や介護、産業支援など、将来につながる投資を優先して欲しいと思います。
今の都議会ではチェック機能を果たせていないのでしょうか?
ここで大事になるのが、都議会の会派構成です。衆議院でも、野党単独で過半数割れしたことで、2025年度予算が減額修正されて話題になりました。
29年ぶりの国会修正(1996年以来)
70年ぶりの予算減額
つまり、与野党バランスが大事になるのです。国会と違って、都議会は二元代表制を採っているため、本来は与野党というものが存在しないはずです。
しかし、実際には与野党分かれているのが現実です。
では、現在の都議会(定数127人、現員123人)の構成を見てみましょう。
◎会派名 議席数 割合(123人中)
自由民主党(自民党) 30 約24.4%
都民ファーストの会 26 約21.1%
公明党 23 約18.7%
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●主要与党会派 合計 79 約64.2%
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日本共産党 19 約15.4%
立憲民主党 12 約9.8%
ミライ会議 4 約3.3%
自由を守る会 2 約1.6%
無所属(維新・グリーン等) 7 約5.7%
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●野党・中立会派 合計44 ー約35.8%
与党系会派が64%を占めていることがわかります。この状況では、議会は単なる追認機関になってしまいます。
本来の「二元代表制」=対話とチェックの機能が求められています。
③ 信頼できるのは? 候補者個人を見よう
そして最後に最も大事な視点、議員ひとり一人の「言葉」と「行動」から選ぶということです。
・住民の声を丁寧に聞き、届けてくれるか
・所属する政党や団体の方針に従うだけでなく、自らの判断で動けるか
・地域の課題に継続して向き合い、改善策を考えられるか
政党名だけでなく、その人の政策・発言・行動を見て、判断してみてください。
その際に参考になるものは次のようなものです。
✅ 候補者のSNSを検索
✅ 選挙公報をチェック
✅ 街頭演説を見に行く
✅ 過去の発言を動画や会議録で確認
✅ 候補者アンケート
例 NHK
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上述した通り、東京都は、年間予算17.8兆円と国並みの自治体です。
そのお金の使い道、優先順位、議会の構成、どれも、選挙で選ばれる都議会議員にかかっています。
ぜひ候補者の人柄、政策を調べて、選挙に行きましょう。
あなたの一票で、東京が変わります。
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